ヒーローズ FOREVER

特撮ヒーロー番組について独自の想いを語る。

画的演出拘り随所 あざとさ感じる『仮面ライダーゼロワン』第44話

或人と滅の最終決戦。その地は、屋上。沢山の剣が地面に突き刺さっている。
『新世紀ヱヴァンゲリヲン』にこんな感じの風景なかったかな??

撮影セット用の瓦礫に突き刺した剣のようなものを沢山置いてある。
置いてあるだけ感がアリアリ。

画に拘った演出が随所になされている。 

 

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出典:仮面ライダーゼロワン 第44話より

で、何で、突然、屋上がこんな風景なの??

 

2020年 8月23日 9時~
テレビ朝日系列 放送

『仮面ライダーゼロワン』第44話

「オマエを止められるのはただひとり」

 

監督      杉原輝昭

脚本      高橋悠也

 

[ゲスト]

与多垣ウイリアムソン    丸山智己

清掃員ヒューマギア     田米カツヒロ

公園作業員ヒューマギア   藤原智之

老夫婦           山田良行、北野智子

コックヒューマギア     あんじー

アイドルヒューマギア    るなっち☆ほし

 

 

 

のん気

街のいたる所に滅が映し出され、人類滅亡を呼び掛けている。

怖い。

お店のディスプレイや、ビルのガラスに、お馴染みの飛行船ディスプレイ。
電波ジャックでしょうか…。

しかし、そのわりには、人々も社会も冷静であり、混乱していない。

 

 

流れる 見せる

路地裏。
隙間の空には飛行船が見える。

すると、壁にグーでパンチ。
雷の手。

 

状況や心情が流れるように表現されている。

が、見ていて筆者は、好印象を抱かず。
そういうの、好きなはずなんですがね…。
なぜか。

 

 

 

同等

ヒューマキアは人間や或人に対して怒ってデモをやっている。

ヒューマギアは、本当に人間みたいってことなのですね。

でも筆者的は、ヒューマギアなのに!? と思ってしまう…。

 

 

名トリオ

福添副社長とその秘書シエスタと山下専務は、主のいない社長室でまた たむろ していた。
街の騒ぎのニュース番組を見ている。

山下専務の「これは夢か…」に、
シエスタはビンタをお見舞い。

ヒューマギアらしいビンタだ。

 

山下専務、夢じゃないと認識できた。

 

社長が失踪したり、業務を行えない時には、副社長が変わって取り仕切ることになっている。
シエスタに迫られ、嬉しくも戸惑う福添さん。

 

シエスタも少し人間ぽくなりましたね。

かわいい。

 

 

 

アイちゃん やっぱり うざい

社長室で悩んでいる福添副社長。
社長机に置かれていたお友達型AIアイちゃんが話しかける。

「副社長は誰よりも会社にいた人。知ってるよ。今こそ夢を叶える時なんじゃないの??」
て、感じのことを言う。

 

なんかね、出しゃばりというか「うるさい」んだよねぇ…。
初登場の不破さんの時はよかったんだけど,ねぇ。

どうせなら、シエスタに言ってほしかったよ。

 

 

 

ここはどこ?

悩む副社長を見つめるシエスタと山下専務。

ここはどこ??

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出典:仮面ライダーゼロワン 第44話より

社長室の入り口なのかな?? と思うのですが…。 

社長室は変わった構造。ロフト式といいますか、デスクは中2階??
入ってすぐその階段がある。

このように低くはなかったと思っていたのですが…。

 

 

オマエを止められるのは……

不破諫は或人を。

雷は滅を。

A.I.M.S.尾野隊員、及びZAIA社長、街のヒューマギアは刃唯阿が。

福添副社長トリオは、会社に抗議に来たヒューマギアたちを。 

 

 

同郷ならぬ同居?の よしみで 

イズを壊され、結局は迅を壊してしまい、滅と恨み合いの泥仕合になった或人。

「こんなはずじゃなかったのに…」

 

切ない言葉…。

 

やさぐれ「もう元には戻れない…」と彷徨い歩いている或人。 

 

不破諫はブログライズキーのみならず、或人の心をこじ開けようと立ちはだかった。

変身しようとしたが、前回 アークワンに脳内チップのデータを消去されたので、やっぱりできない。

そこへ、一時は不破の脳内チップに入っていた亡が加勢する。

 

或人と不破さんは道路脇の歩道にいる。
その横には三角地帯の芝生。
亡は陸橋のような所にいる。

大きな三角、ソーシャルディスタンスはたっぷり十分。安心安全。
画的にも面白い。

 

でも筆者、そういうの好きなハズなんだけど…
何故かピンとこない…。

 

亡は「人間を信じるヒューマギアの気持ちを裏切るのか!?」と叫ぶ。

 

中山咲月さん、独特の魅力ある方。
このシーンもイイ感じでした。

 

亡は不破さんにプログライズキーを投げ渡す。

受け取った不破さん。

プログライズキー、開ける前からちょいズレている…。

 

画面が切り替わって、変身。その流れがスムーズではなかった。
珍しいですね。いつも編集はもっと滑らかにされているのにねぇ。

 

 

見込みあるってこと?

或人「放っといてくれって言ってるのに…」

変身する不破さんに対抗し、変身したのはゼロツ―。

 

え!? 何故?? アークワンじゃないの??

或人は完全に侵されていないってこと…かな??
隙がるってこと??
改心の余地があるってこと??

番組ももう終わるけど、ゼロツ―グッズも売らなきゃいけないから!? 

 

 

 

ジ~ンとくる

福添副社長は「世界一のナンバーツー」として意を決し、本社ロビーに押し寄せていたヒューマギアたちに立ち向かう。

「ヒューマギアを大切に思っているのは或人社長だ。信じてくれ」(セリフはだいたいこんな感じ~)
と語り、土下座。

 

福添さんが映されているところ、手前に映り込むようにシエスタが手をつき「私からもお願いします」と頭を下げる…。

山下専務も見事なオーバーリアクションで土下座。

 

 

いいとこ ある

街では、ZAIA新社長の命でヒューマギアを破壊しようと取り押さえるも、躊躇するA.I.M.Sの尾野隊員。

天津垓 前社長が最後にしておいた仕事として、ZAIAからA.I.M.S.を独立させていた。
刃唯阿は隊長となった。

命令を取り消し、ヒューマギアを守った唯阿の問いかけにより、その場所の暴動は収まる。

 

ところで、
A.I.M.S.の銃、隊員たちが手を離し、足元に落ちるシーンがありました。

戦いをやめる。という意味ですが、

銃がいかにも軽くて、プラスチック感アリアリ。玩具って感じでした。
欠けないか心配になりました。

 

 

人らしく

人類滅亡…というよりも、滅は迅を破壊した或人への復讐の念に満ちていた。

止める雷にも逆に問い掛ける。
「オマエも弟を奪われたらどうする!?」
(セリフは要約です…)

雷は何も言えない…。

 

信念を貫こうとすると、ぶつかりが生じる。
人それぞれの価値観も、都合も違うから。

大切な物を壊されたら、大切な人を奪われたら、悲しい。怒る。憎しみが生まれる。

想いを共有し、分かち合う…なんて
難しいことですよね。

 

心があるから、嬉しさも楽しさも、
苦しさも辛さも感じる。

心がなければ、無い。
無くて済む。

人類のテーマであり、人が人である証しなのでしょうね。

 

 

夢に向かって

ゼロツ―とバルカンの戦いは続いていた。

せっかく亡にプログライズキーをもらったけれど、歯が立たない模様。

決死の攻撃にも、バルカンのドライバーは壊れ、変身解除。

或人はサラリと変身解除して去って行く。

その背に向かって、不破さんは叫ぶ。

「お前の夢は何だー!? その先に何があるっ!?」
(セリフ等は若干違うかもしれません)

 

長い時間の戦い。
残念ながら、不破さんはゼロツ―を倒すことも、或人を阻止することも、改心させることも出来ませんでした。

しかし、心に何かは響いたハズ。

或人「俺ばどうしたらいいんだ…」

すると、或人の心はゼアと繋がる。
現れたのは、ヒューマギア父さんだった。

 

 

「お前の夢は何だー!? その先に何があるっ!?」 
筆者にも響きました。

先に繋がること…をしたいですよね。
筆者も日頃 心がけていることです。

少しずつでも、休みを入れながらでも、進歩に繋がることを…。
先のある路線で、前進する方向を向いていたい…。

 

 

 

違和感

前記の場面、
不破さんは或人を止められませんでした。

忘れていたけれども…亡もその場にいた…みたいでした。
最後に出てきました。

 

画を見せる、ロマンチック?? といいますか、画的に面白い撮り方をされている。

下の方から撮っている。
亡は、ばっと振り返る。丈の長い服がヒラ~ッとなる。
頭上にはあの飛行船が大きく映る。

 

カッコイイ…んだけども……
こう言っては何ですが、亡にコレをやる!?

主役級な演出、表現じゃないですか??
亡が何か凄い展開の鍵でも握っていますか??

その辺のズレを感じて、違和感でした。

 

 

結構いいじゃん

ZAIA電気室にサウザー課があった。

イジメ的待遇。社屋内左遷…のようですが、
電気室といっても結構広いし。
電気ポットも備えられており、お茶も自由に頂ける。
一人で快適!?

仮面ライダーサウザーのドライバーは壊れて、もう変身できない。
出動も出来ないのにクビではなく。ラッキーじゃないですか。

 

 

このセリフ要りますか?

サウザーには なれないが、サウザー課 課長の天津垓は、唯阿と不破さんを呼んでいた。

与多垣 新社長から預かったという、迅の鉄の羽 みたいなのを渡す。

天津垓「どういう意味か分かるな」
唯阿は頷いて、

「迅を復元する」

このセリフ、要ります!?
無くていいでしょ。

 

迅の鉄の羽みたいなものも、こんなもので何で復元できるのかなって思っちゃう。
最新型だから、こんなのにデータが入っているの??

壊れたプログライズキーの方が納得できるんだけどなぁ。
唯阿の技術力で壊れていても復元できた!! という方が。

 

 

与多垣ウイリアムソン社長

与多垣ウイリアムソン新社長。今頃になって参戦?? と思っていました。

この夏、数話のみの登場なのに、冬服。
お気の毒…。
いったい何故??
 

あまり感情はなく、どういう人なのか、さっぱりわからない感じ。

けれども、最後の迅の鉄の羽のようなものを託すという話の時に流されたシーンに感心感動。

ほんの僅かふっと笑みを浮かべるような感じ。

それで全てがわかる。
凄いですね!!

セリフもない。
姿と、にわかな笑み一つ。

役者さんって凄いなぁ…。
もっと、物語に関わってほしかったですね。

 

筆者の感想 

いよいよ大詰め。パイロット監督の杉原監督によるシメの2話。

第1話2話が凄かった。
印象が鮮明に残っています。とても良かった。

でもその他は、印象にありませんでした…。
調べてみると…「裁判」と「ラップ」を担当されていたんですね…。
筆者があまり好きでなかった回ですね…。

今回も画的に拘った演出を感じました。
でも筆者は何だか、ピンと来なくて…。

杉原監督というと、『ルパパト』や『シオウ』の「アギト回」が良かったですので、
ちょっと残念に感じています。

さて、最終回はどうなるのでしょうか……