ヒーローズ FOREVER

特撮ヒーロー番組について独自の想いを語る。

“ 戦い ” 『仮面ライダー 令和 ザ・ファースト・ジェネレーション』

一度見ただけでは細部まで見切れない。収まり切らない壮大な話。

爆撃、戦闘…まるで戦争映画のような激しい戦い。レジスタンス役俳優、戦闘員、エキストラを多数動員しての数々のシーン。

テレビ本編のレギュラー、準レギュラーに加え、ビジュアル美しい元乃木坂46の生駒里奈さん。スーパー戦隊レジェンドヒーロー長濱慎さんが突然の登場。数々の作品で活躍中の和田總宏さん演ずるヒューのギアのウィルが飛電インテリジェンスを乗っ取った世界。

テレビ本編で不明だった事とゼロワン誕生の秘密が明かされる。

 

 

2019年12月21日 公開 上映98分

『仮面ライダー 令和 ザ・ファースト・ジェネレーション』

 

 

[目次]

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主な制作陣

脚本        高橋悠也

アクション監督   渡辺淳

特撮監督      佛田洋

監督        杉原輝昭

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キャスト

飛電或人/仮面ライダーゼロワン(声)/仮面ライダー001(声)
高橋文哉

 

常盤ソウゴ/仮面ライダージオウ(声)
奥野壮

 

不破諫/仮面ライダーバルカン(声)
岡田龍太郎

 

イズ
鶴嶋乃愛

 

刃唯阿/仮面ライダーバルキリー(声)
井桁弘恵

 

明光院ゲイツ/仮面ライダーゲイツ(声)
押田岳

 

ツクヨミ/仮面ライダーツクヨミ(声)
大幡しえり

 

ウォズ/仮面ライダーウォズ(声)
渡邉圭祐

 

迅/仮面ライダー迅(声)
中川大輔

 

滅/仮面ライダー滅(声)
砂川脩弥

 

シェスタ
成田愛純

 

山下三造
佐伯新

 

マモル
吉田悟郎

 

オクレル
寺本翔悟

 

教師ヒューマギア
長濱慎

 

生徒ヒューマギア
平岩輝海

 

看護師ヒューマギア
吉村優花

 

大団長
笠原竜司

 

傭兵上がりの男
竹中隼人

 

やくざ上がりの男
潮見勇輝

 

巻き込まれた観光客
トム・コンスタンタイン

 

セクシーダイナマイト
鈴木ふみ奈

 

キンパツ眼帯
橋本ゆりか

 

モヒカンの青年
ガイモン

 

老兵士
佐藤隆幸

 

ヘルメット男
寺沢了

 

避難民
ハッピー遠藤、羽田謙治、和久井幸一、梅垣然太、高畑祐史、大平ゆず、山田良行、北野知子、篠宮暁(オジンオズボーン)

 

福添准
児嶋一哉(アンジャッシュ)

 

飛電其雄/仮面ライダー1型(声)
山本耕史

 

ウィル/アナザーゼロワン(声)
和田總宏

 

フィーニス
生駒里奈

 

飛電是之介
西岡徳馬 

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声の出演

仮面ライダーサウザー
桜木那智

 

アナザー1号
石井康嗣

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スーツアクター

仮面ライダーゼロワン、仮面ライダー001、仮面ライダーゲイツ
縄田雄哉

 

仮面ライダージオウ、仮面ライダー滅、仮面ライダー1型
高岩成二

 

浅井宏輔

 

藤田慧

 

アナザーゼロワン
永徳

 

佐野夏未

 

高田将司、渡辺実、竹内康博、 青木哲也、村岡弘之、富永研司、蔦宗正人、石井靖見、五味涼子、神前元、岡田和也、榮男樹、東慶介、伊藤茂騎、寺本翔悟、竹中凌大、福田圭佑、坂梨由芽、五十嵐睦美、他

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ストーリー

新たなタイムジャッカーによって歴史が改変された。人類はヒューマギアに支配された世界と変わる。ソウゴたちは失っていた記憶を取り戻す。アナザーゼロワンが誕生。或人はゼロワンに変身できなくなる。或人はソウゴと歴史改変の12年前に向かう。そこでは或人の亡くなった父の替わりを務めていたヒューマギアの其雄が「仮面ライダー1型ロッキングホッパー」を開発しヒューマギアを守る為に戦っていたのだった。

 

筆者の感想

ゼロワン本編では不明となっていた部分の種明かしがこの映画の本題となっていて、いい具合に先輩ジオウ組が関わっていた。

ジオウ組にとっては『仮面ライダージオウ』本編では、先輩方が順にゲスト出演されたが今度は後輩だった、というスタイル。

 

言い方は悪いかもしれないけれど、どうしてもこういった「キャラもの」…仮面ライダーの着ぐるみが登場し、ライダーキックを放てば、何とかなってしまう…という、すんごい強みのあるモノであります。

全てのつじつまを完全クリアにするのは大変なこと。製作側は承知の上だと思います…。

ハッタリの利いた部分や「え~い…やっちまえ~」な感じ…なんだと筆者は想像的解釈をしています。

筆者は、細かい点を突きつつも、飲み込んで、気にせずスルーして観る…という姿勢です。

いえ、つじつま完全クリア~、脚本も演出、設定…不可思議な点など全くない作品なんて、ないでしょう。

 

製作に係る多くの人々が、時間と費用…様々な条件下で精いっぱい作り上げた…そういう意味からも、良い作品だと思いました。

監督、杉原輝昭氏。『仮面ライダーゼロワン』の初回のスゴイ熱量。それが映画版になった感じですね。

杉原監督はいいですね。今後もどんどん慣れて益々良い作品をお創りになられることでしょう。楽しみにしております。

 

 

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『仮面ライダー 令和 ザ・ファースト・ジェネレーション』パンフレット表紙

 

 

ソウゴたちの学校シーンでは、突然ヒューマギアだらけになっていた。先生も生徒もヒューマギア。その先生は…なんと、

明やっ!と思わず心の中で叫んでしまった。まさか出るとは…知らなかった。
『烈車戦隊トッキュウジャー』の虹野明/トッキュウ6号 役の長濱慎さんだった。
嬉しい驚きを頂いた。

 

それにしても、ヒューマギアなのに、現代の人間と同じスタイルで学校に通ってお勉強…。

その前のシーンでは、或人がバイクで通勤しているときに、街で子供のヒューマギアを見かける。子供のヒューマギアって何の為にいるの?と思った。

 

オクレルやマモルが少しでしたが登場したのも嬉しかったです。

 

 

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『仮面ライダー 令和 ザ・ファースト・ジェネレーション』入場特典 袋 表

 

 

今作の一番の見どころは、“ 戦い ” のシーンだと思います。レジスタンスの戦いシーン良かったです。

確かに…全人類VSヒューマギア。ほとんど制圧されている状況だとしたら、もっと酷い状況…もっと悲惨…かもしれません。それからしたら規模が小さいってことになるかもしれません…。

 

機械人間VS生身の人間というと『銀河鉄道999』を思い出します。街も建物もボロボロのぐちゃぐちゃで全部 廃墟になっていました。でもアニメ。

特撮だCGも使うったって、実写ですからね。制作費と準備期間等を考えたら、出来る限り力を入れていると思います。

 

不破さんと唯阿さん、バルカンとバルキリーのアクションカッコよかったです。

唯阿さんの衣裳、ベージュのスパッツが超ミニに見えるのがちょっと余計だなと思います。

或人がジープに乗り込む時と降りる時も、うまかったですね。スタントさんみたいでした。

 

レジスタンスのアジトも色んな人がいるのが面白かった。けれども、よくよく考えるとのんきそうでしたね。あれだけ制圧されていればもっとヤバイ空気があるかもしれませんよね…。

 

レジスタンス役に笠原竜司 氏がご出演と前情報で知り、超楽しみにしていました。一番の楽しみポイントでした。

笠原氏は、元ジャパンアクションクラブ15期生。高岩成二氏や竹内康博氏の1期先輩。『鳥人戦隊ジェットマン』ネオジェットマン2 役、『のりスタ!』ドンファン役、『run for money 逃走中』ハンター1号機 役等で活躍されました。

レジスタンスのアジト場面では、初めに後ろ姿が映りました。久しぶりにお見掛けし、ちょっと年齢を感じましたが、それでも変わらずの鍛えた肉体に懐かしさと嬉しさを感じました。

特段のセリフはありませんでしたが、チラチラと映る。どこかに映り込んではいないかとレジスタンスの戦いシーンでは、むしろメインそっちのけで笠原氏の映り込みを探していました。

 

 

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『仮面ライダー 令和 ザ・ファースト・ジェネレーション』入場特典 袋 裏

 


或人が最初に変身する場面では、バッタが来なくて来なくて、来ないのか?と思ったら地面から出て来たのが面白かったし、可愛かった。

 

アナザーゼロワンの誕生により、或人はゼロワンになれなくなった。
記憶は なくならなくていいのかなぁ??

 

マントを被った謎の男により滅亡迅雷フォースライザーを与えられて仮面ライダー001に変身する。

これは、ヒューマギア父さんの其雄のようです。

 

ソウゴたちは『ジオウ』最終回で、オーマジオウの力でその未来を消し、記憶を消し一般人として普通の人生を送っていた。歴史が改変された為、その記憶を取り戻した。

全く影響を受けない、別の次元の生命体とも いえそうなウォズと、ソウゴはともかく。

作り変えたから、死んだゲイツとツクヨミは生まれ変わってこの時代に存在していたのだろうけれど、変身 出来るんですね…。

  

12年前では、ゼアの打ち上げではなくアークを打ち上げようとしていた。そこに其雄はプログラムを組み込もうとしていたようです…。

 

12年前の是之介社長時代は、会社のビルは現代のようには高くないのですね。

ウィルがアナザーゼロワンになり、是之介社長はやられてしまうわけですが…。

じゃあ、初めに映っていた現代の本社ビルも、ヒューマギアが支配する世界としてウィル指揮で運営された12年間でできたってこと。同じように見えたけどなぁ…。

少々の変化や少ない時間では大して変わらないかもしれないけど、12年も前に是之介社長がやられてウィルに乗っ取られていたら、もっと違った世界になっているだろうに…。会社のビルも。

そもそも或人はその間どこにいたの? サラッと行方不明者的に突然現れてやってきた人になっている。一応理由づけもサラッとされてはいましたが…。ご都合展開な気がします…。

 

福添副社長ご一行は、筆者は好きなキャラクター。
テレビ本編では或人を引きずり下ろしたい、自分が社長になりたい人。一見嫌な人の役ですが、この映画では、是之介社長に純粋に仕えている様子が描かれている。
だから それ故ってことなのでしょうね。なんせ素人の若造社長なんですから。

 

 

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『仮面ライダー 令和 ザ・ファースト・ジェネレーション』入場特典 

景都なんですね。迎津とか芸都とかは?

発行日は何故8月28日なのでしょう?
転校生で1年留年しているのかしら?

 

 

 

幼い或人が願った「父さんにも笑ってほしい」
其雄は「自分が笑い、或人が笑う世界を作ろうとした」

親としては「或人が笑うのを見て笑いたい」であってほしいと見ていて思った。
でも、或人の願いはお父さんが笑うことだから、笑ってあげると喜んでもらえるって事なのかな。それをストレートに表現しているのかな。

でもイズは、或人を見て微笑みますね。

 

なんだかんだ言っても、子のために…なのかと思いきや、意見はすんなりとは一致せず敵対する。

戦う。
このあたり、もうちょっと分かりやすかったらなぁと思いました。
其雄の真意はわかりづらかった。

でも、改変された現代でゼロワンになれなくなった或人にフォースライザーを渡す存在としていたということは、一見 誰? 結局 何故??って感じでしたが、其雄という人、否ヒューマギアはそういう意思…ということなのでしょう。

 

 

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『仮面ライダー 令和 ザ・ファースト・ジェネレーション』入場特典

裏までは書いてくれてないのですね。
留年してしまうとマスが足りなくなるのですね…。

 


 

新たなファン獲得と観客動員を期待して元 乃木坂46の生駒里奈さんがタイムジャッカー フィーニスとして参戦。

『ジオウ』ではタイムジャッカーのウールとオーラは、王になりたかったスウォルツが利用する為、力を与えていただけだった。

タイムジャッカーは他にいたんですね。よくある残党ってやつでしょうか…。

 

アナザー1号、不気味だけど なかなか面白い、いいアイデア、いいデザインですね。

フィーニスがアナザー1号になるのですが、声もすっかり変わってしまうし、何だかピンとこなかったですね…。

ゲイツのタイムマジンを取り込んでアナザー新1号になるのは、好きでなかったです…。
バージョンアップさせたかったんでしょうけど…。

 

多くの人は、シンギュラリティに目覚めたヒューマギアも、自分が1番になりたがる。自分の好きにしたい。自由に自分の世界を作りたい。支配したい。多くのパターンではそうなるものなのでしょう…。

悪。その押しつけがましいのが、悪ってことなのでしょうね…。

 

 

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『仮面ライダー 令和 ザ・ファースト・ジェネレーション』パンフレット 裏表紙

製作スタッフのお名前がたぶん全部掲載されていました。クレジットと同じだと思われます。嬉しいです。

インタビーもたっぷり載っていました。解説もシンプルでわかりやすく、見やすいです。

 


 

戦いの後、記憶を消すとかで?? ジオウとゼロワンが戦う。
イマイチ 何で戦わなくちゃいけないのかわからなかった。

予告編に戦うシーンがあった。
その方が興味をそそられるからかもしれませんね。筆者は全く気にしてなかったけど。

 

ソウゴが消すって話の時に、今回ジオウの全部の変身形態が出てきたので、筆者は最初、オーマジオウにもなって 消すのかと思ったんですよ。

でも、戦いが始まった。

形だけかなとも思いました。
楚々とした純粋そうでいて魔王になる資質を持ったちょっと黒いソウゴ。そんな先輩による吹っ掛け、仕掛け。
のんきで器の大きさを感じさせる後輩 或人が受けて立つ。

 

 

突然戦いのシーンは終わり。

全部は見せず想像して…という洒落てるっぽい風 演出のつもりかな とも。

ソウゴたちは また記憶がなくなって元に戻っていた。
或人は記憶あるのかもしれない…。

数年前に流行っていた「ファジー」な表現。

 

 

正直、観終わってすぐは「……」でした。

初めのレジスタンスの戦いシーンは良かったのです。
素面と仮面ライダーの戦いもアクションカッコよかった。

でも戦いが多かった。凄い戦いが多い。ちょっと疲れました。アフレコの声も叫びが多い。

 

不明点もいっぱい。

結果、メリハリが足らなかったのではないか?という感想でした。
強強強。

この映画としてやらなくてはいけない要素、課題が沢山あったと思います。
盛り沢山でした。時間足りませんでしたね。

 

或人と其雄のメロドラマ的シーンもありました。でも、筆者はそこに感動できなかったんですよね…。こういうのに弱いタイプだとは思うんですけど、グッともピンとも来ず泣くには程遠かったんですよね。

それは演出の問題なのか、演技の問題なのか、筆者の問題なのかはわかりません…。

 

 

あれこれ書きましたが、時間が経って思い返したり、考えがまとまってきて思うのは、これはこれでいい作品だと…。もう一回見ればもっと分かれる気がします。

 

 

スーツアクターの高岩氏から縄田雄哉さんへバトンタッチでもありました。
1型と001。ジオウとゼロワン。

縄田さんは『ジオウ』ではゲイツでした。昨年は、キレイな動きだけれどもおとなしい印象でした。

ゼロワンとして主演を張って放映3か月を終了しました。スッカリ慣れて風格が出ていらっしゃいました。イケイケイキイキな感じ。今作ではゲイツもされていましたが、力強かったですね。

 

 

親から子へ。父から息子へ。先輩から後輩へ。平成から令和へ。

 

『銀河鉄道999』では、機械人間になれは永遠に生きられるから、時間もたっぷり。やりたいこともいっぱいできるってことで開発された世界でした。

でも結論、幾度も語られた言葉。

限りある命は、命絶え、人は死んでしまっても、思いが残る。

意思は受け継がれていく「それが永遠の命」

 

昨年の『ウルトラマンR/B』でも描かれていました。

「子は親を越えていく」もの。

 

時代は進み世界は進歩、進化していく。
過ぎた時間と共に礎として踏み越えていく。

 

しかし過去の作品は、例え時代が進み技術が進化したとしても、一見 古臭く感じられるようになったとしても、良い作品は良い作品であり、人々の心に残る。想いは色褪せないですよ。