テレビ本放送 第1話に至るまでのお話。
コンパクトで分かり易く仕上がっている。
滅ぼされてしまったクリスタリアの王女マブシーナが地球にやってキラメイジャーとなる人物を探す。
スーツアクトレスの野川瑞穂さんと声優の水瀬いのり さんの演技がみどころ。
2020年 2月 8日公開
『魔進戦隊キラメイジャー
エピソードZERO』
主な制作陣
脚本 荒川稔久、下亜友美
音楽 松本淳一
アクション監督 福沢博文
特撮監督 佛田洋
パイロット監督 山口恭平
キャスト
熱田充瑠/キラメイレッド(声)
小宮璃央
射水為朝/キラメイイエロー(声)
木原瑠生
速水瀬奈/キラメイグリーン(声)
新條由芽
押切時雨/キラメイブルー(声)
水石亜飛夢
大治小夜/キラメイピンク(声)
工藤美桜
博多南無鈴 古坂大魔王
声の出演
レッドキラメイストーン 鈴村健一
イエローキラメイストーン 岩田光央
グリーンキラメイストーン 赤羽根健治
ブルーキラメイストーン 大河元気
ピンクキラメイストーン 長久友紀
マブシーナ 水瀬いのり
ガルザ 中村悠一
クランチュラ 高戸靖広
オラディン王/ナレーション 杉田智和
スーツアクター
伊藤茂騎、蔦宗正人、五味涼子、
竹内康博、下園愛弓
矢部敬三、神尾直子、野川瑞穂、藤田洋平
他
ストーリー
美しい宝石の国 クリスタリアがヨドン軍の奇襲を受けて滅ぼされた。
クリスタリアの姫 マブシーナは、父 オラディン王の遺言を守って、次に狙われると思われる地球へと向かった。
クリスタリアの秘宝 キラメイストーンと運命で惹かれ合う “キラメンタル” の持ち主を探す。
4人見つけることができたが、まだ1人が見つからない中、侵略が始まる……
筆者の感想
マブシーナ物語
今作はマブシーナ姫の物語でした。
マブシーナをキャスト発表で見た印象では、
…。
ヒーロー戦士たちと同じようなマスクでありながら人の顔っぽく、でも青で、模様があって、目は同じ色で…。
ちょっと不気味というか…。馴染めない気分でいました。
頭の白い飾りも、耳なのか、花びらなのか、リボンなのか…あれはいったい何なのだろうか…。
よくよく考えてみると、
「キカイダー01」や「バトルフィバーJ」風…。
それをもっと現代風にした感じですね。
そう思うと少し理解出来そうな気がしました。
この映画を観て だいぶ慣れました。
声も可愛くてとても似合っていました。
野川瑞穂さん
マブシーナのスーツアクトレスは野川瑞穂さん。
お見事。流石。
好きになれそうにない と思っていたマブシーナでしたが、早くも馴染むことが出来ました。
野川さんは『魔法戦隊マジレンジャー』マジブルーに始まり『天装戦隊ゴセイジャー』から『手裏剣戦隊ニンニンジャー』までは6年間連続でヒロイン戦士を務めてらっしゃいました。
筆者は野川さんの演技が好きでした。
近年は『宇宙戦隊キュウレンジャー』のマーダッコ。
ヒロイン戦士でいて欲しい気持ちもありましたが、何度も生まれ変わり人格が変わるマーダッコも面白かったし、素敵にカッコよかったです。
『怪盗戦隊ルパンレンジャーVS警察戦隊パトレンジャー』ではジム・カータ―役。
今作と同時上映の『騎士竜戦隊リュウソウジャーVSルパンレンジャーVSパトレンジャー』では、こちらがお忙しいのかクレジットにお名前がなかった。
ロボットなので あまり動かない役だけど、様子が違って見えました。
さて、今作「エピソードZERO」は、キラメイジャーが誕生する経緯のお話。
マブシーナが主役でした。
難を逃れ地球にやって来て、キラメイジャーになる人たちを探す。
マブシーナの一人芝居も面白かったです。
キラメンタルの持ち主と思われる人たちを物陰から見つめる。
人目をはばかって、ほっかむりをしている。
が、異様な姿に、全然はばかれていないよ!! とツッコミどころの演出。
でも とにかく その姿がオモシロかったです。
そして、あのようなマスクを被った出で立ちでありながら、様々な気持ちが伝わる演技。素晴らしいです。
声優さんも当てやすいでしょう。見事に吹き込んでいらっしゃいました。
その道のプロの二人三脚で、キャラクターが息づいているのを感じました。
声優の水瀬いのり さんも素晴らしいです。
オラディン王
こちらも、スーツアクターさんと声優さんの演技が良かったです。
王というと、よくある話…。兄弟に陥れられて 殺されてしまう。国が乗っ取られてしまう物語。実話にも多い展開。
オラディンは いかにも立派な王らしく見え、やられてしまうのが残念に思えました。
少しの場面で表現されていました。
雑兵たちに馬乗りにされて殺され、引きずられていく様子は、裏切りと乗っ取り、残酷であり、無念さが増しました。
今までにないようなリアルさも織り込まれていました。
悲しくなりました。マブシーナ姫が可哀そうに思えました。
残念なキラメイストーン
キャラクターが皆さん、いいだけに残念なのがキラメイストーン。
石には到底見えない。
プラスチック感 満載…。
まず、オラディンがやられた後のマブシーナ姫が語り掛けるようなシーンで、壁に埋め込まれているキラメイストーン。
これもチャッチかった。
ズルっときました。
もっと特別な秘密の部屋に巨大な宝石があるとか…にしてほしかったなぁ。
キラメイジャーになる人を探す場面で持っているキラメイストーンも…。
今の時代、技術も進歩しているんだし、もうちょっと何とか、宝石らしさを感じられる物、またはキラキラっとした特別なすごいパワーがあるっぽい物にしてほしかったです…。
博多南無鈴 古坂大魔王さん
特撮番組の恒例レギュラー。保護者。 “見守りおじさん”
博多南無鈴は、オラディン王は知り合いだったという設定。
一応その辺りも いずれは本編で語られるんでしょう…。
古坂大魔王さん。
役名もすごいが、こちらも すごいお名前…。
筆者は存じ上げなかったんですが、ピコ太郎さんは知っていました。
ピコ太郎さんって、頭の回転が良さそうな方だなぁ…と思っていました。
この陽気そうな役がどうなっていくかも見どころですね。
プリキュアと共演
プリキュアも出てくる とは予告で知っていましたが、プリキュアのダンスをキラメイジャーが踊るんだったんですね。
キラメイレッドは今作の物語に登場しませんでしたが、このプリキュアと会話するシーンがたっぷりありました。
スーツアクターは、2年連続レッド役の伊藤茂騎さん。
キャスト発表前から予告で映っているのを観てそうだと思っていました。
他のスーツアクターさんの配役予想は 今年も全部的中しました。
プリキュアダンスに合わせた各キャラの演技。
そしてダンス。
特にキラメイブルーさんがプリキュアダンスを踊っている…そのお姿に筆者は内心ウケウケでした。内心どころか、笑っていたのかもしれません…。
ビリキュアまでコラボか…。キラキラつながりで??
期待していませんでしたが、面白楽しく見せて頂きました。
このプリキュアとの共演と、リュウソウジャー、ルバパトとの競演ダンスは、博多南無鈴さんの見ているバーチャル映像 という設定にも納得しました。
五味涼子さん
『烈車戦隊トッキュウジャー』から『怪盗戦隊ルパンレンジャーVS警察戦隊パトレンジャー』までの5年間連続でレギュラーヒロイン戦士を務めてこられましたが『騎士竜戦隊リュウソウジャー』ではレギュラーではなくて…。
ご復帰おめでとうございます!! 筆者も安堵しました。
エピソードZERO
テレビ本放送を前に映画で0話。前振りもいいでしょう。
その一方で、回を追うごとに順にメンバーが加わっていくというのも よいと思うのですが。
アニメ『美少女戦士セーラームーン』がそうでした。一人ひとり詳しく描けるし。
イマドキは何でもポンポンと進む。詳しいというのは、じっれったい…と思う時代なのでしょうか…。
登場人物、悪役も脇役もそれぞれのメイン回でじっくり描かれるのを希望しています。
新番組キラメイジャーはどんな物語となり、キャストさんたちはどのような成長を見せてくれるか楽しみです。
今回はマブシーナが大活躍でしたが、なかなか面白そうなキャラクターにも成りうると思うので、キラメイジャーが主役ですが、マブシーナも野川さんと水瀬さんですから、キラメイジャーを食ってしまうような、それくらいのお話だと良い作品になるんじゃないかと期待しています。